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スタッフコラム

調剤薬局を譲渡する理由とは?


調剤薬局業界の承継事情

国内の承継事情について

「大廃業時代」と呼ばれる承継候補者が見つからず、廃業する中小企業が加速度的に増えています。中小企業庁によれば、現在の中小企業の約半数が後継者が未定で廃業を予定しているという状況です。

「2025年問題」も重なり、経営者様の高齢化が進むと共に、廃業をせざる得ない中小企業が増えることが想定され、「技術・ノウハウの喪失」だけではなく、「雇用の減少」についても問題視されています。

事業承継を促進するため、相続税や贈与税が猶予される「事業承継税制の特例」が平成30年に改正され、利用される方も増えてきていますが、そもそも後継者が見つからない経営者様は多くいる印象です。

薬局業界の動向

2019年10月に消費税増税とそれに伴う薬価改定、2020年4月に診療報酬改定、そして新型コロナの感染拡大による緊急事態宣言発令など、直近1年で業界を取り巻く外部環境は、大きな変化を迎えました。

診療報酬の内容は、一部の経営者からは「さざなみ改定」ということで、一部を除いてそこまで大きな影響はありませんでした。(敷地内薬局の定義拡大部分は、影響を受けてしまった企業様もございました)

一方、新型コロナの影響は、非常に大きいものでした。各社からヒアリングを行うと、処方箋枚数前年度比で10%~20%減というご意見が多かったです。小児科や耳鼻科、クリニックビル、エリアでいうと都心部の薬局の方が影響が大きい印象です。

そういった外部環境もあり、マーケットの集約、縮小、統合が進んできています。

後継者はいるけど、譲りたくない。

直近でオーナー様からご相談いただいた内容です。また、ここ4~5年の間で急増しているご相談内容です。日本は、海外に比べ町・村社会が確立されており「世襲制」が色濃く残っているため、比較的M&Aには消極的な傾向があったのですが、そういった変化が起こってきています。

変化の要因は、「薬局業界の将来性」です。

薬局の売上の多くは、支払基金からの支払いのため、売掛債権の貸倒の可能性が限りなく低い一方で、報酬体系が厚労省によって定められるという不安定さを持っています。

調剤報酬については、医薬分業という国の狙いは一定達成され、厳しい改定が続いています。多少のプラスは部分的にはあれど、包括的かつ実質的なプラス改定は今後見込めません。

後述しますが、その他にも、薬局ならではの課題が多くあり「こんな苦労を子供にさせたくない」という気持ちから先ほどの相談が増えています

調剤薬局に多い譲渡する理由

後継者の不在

後継者候補はいても、具体的に話を進めると「やっぱりできない」や「任せられない」という事態もよく耳にします。資金的な問題や経営方針の相違など様々です。

ご自身の引退がまだ先だったとしても、一度具体的に話をしておくことを強く推奨いたします。

薬剤師の採用難

薬剤師の採用トレンドとして、中小企業の中途採用は年々難しくなってきています。人材紹介会社の増加や地域偏在が進んでいることが要因です。

対物から対人へ、という方針通り、属人的な加算が増えているため、より優秀な薬剤師をどう確保するか、そして急な欠員をどう補充するか、経営者様の頭の中には常に「薬剤師の退職」があります。

市場変化への対応

新型コロナの影響で、色々な変化が起きました。

当然、収益への直接的なインパクトもありますが、今後は、「機械化」「遠隔」がキーワードとなってきそうです。

大手調剤薬局では、設備投資を積極的にしています。機械化を行ったモデル店舗に関するプレスリリースで出ていました。また、国家戦略特区のみで試験的に導入されていた遠隔服薬指導等も今回の新型コロナの感染拡大が、全国での導入の後押しをしています。

そういった変化への対応=設備投資、という面で中小企業はどうしても遅れをとってしまいます。

最後に

前述のように様々な譲渡理由がありますが、今現状でいうと一番気になるのは、新型コロナがM&Aに与える影響についてではないでしょうか。

「売り時?」

「買い時?」

「価格への影響は?」 など。

当社では、大手企業の考え方や、緊急事態宣言が明けた後の患者動向等を踏まえ、オーナー様へのご不安にお答えしております。是非一度ご相談ください。


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