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スタッフコラム

「「もう」は「まだ」、「まだ」は「もう」なり」


株式の売買の格言に、

「「もう」は「まだ」なり、「まだ」は「もう」なり」

というのがあります。

言葉の意味は、もう株価が底だと思えるようなときは、

まだ下値があるのではないかと一応考えてみなさい。

反対に、まだ下がるのではないかと思うときは、

もうこのへんが底かもしれないと反省してみては

どうか――というものです。

基本は上場株式の売買をする際に使う言葉ですが、

非上場企業にも当てはまる、と実感しています。

売主様によっては、何十年も経営してきた我が子同様

の事業を売却することは一大事です。

一大事ですから、相当の体力・精神力が必要です。

経営者は自身に自信のある方がほとんどでしょうから、

「俺はまだ大丈夫」と思われている方も多いのでは

ないでしょうか。それは「もう」かもしれません。

高齢オーナー夫人の一言

とある案件のクロージングがひと段落した後、

奥様から言われたことが忘れられません。

奥様、私の目をじーっと見つめながら、

  

「私は今回の件、ずっと反対だったんです。

  まあでも、あなたが熱心だったから。

  主人の我儘に付き合ってくれてありがとう。

  今では、元気なうちにこういうことが出来て

  良かったとも思うわ。本音は、あと2.3年は健康の為

  に経営して欲しかったけど。

  あなたと会えて良かったし、悪かった。

  正直両方の気持ちがあります。

  これからもよろしくね」

体力・精神力が充実しているうちであれば、

満足のいく事業承継を実現する可能性が高まります。


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