ご成約直前の売手は忙しい?
M&Aの推進中は、
周囲に情報が漏れないように水面下で進めるものです。
そのため、周りに悟られないようにしてただく必要がありますが、
ご成約直前は一転して、周りに告知していかなければなりません。
そしてその告知は売主様のお仕事。
買主様とも打ち合わせた上で、
慎重かつスピーディに進める必要があります。
今回は、そんな局面に差し掛かった売手社長から実際にいただいたご質問とその答えを一部ご紹介します。
【売主様概略】
60代前半の男性。薬剤師。
十数年複数店舗を運営してきたが、薬剤師の採用をはじめとした人事面で慢性的に悩まれており譲渡を決意。
元々引退を前提に検討していたが、交渉を進めるうえで、人事や経理などは買手様に任せ現場に集中することを前提にしばらくの間継続勤務することに。
ご成約直前Q&A
Q1.
従業員への説明はいつ行うのでしょうか?
また、どんな説明をしたらよいのですか?
A1.
従業員の方々へは、処方元の先生へご報告いただきましたら可及的速やかにご報告をして頂くことをおススメいたします。
複数店舗運営されている場合も同様で、処方元の先生と店舗をセットで行うことが一般的ですが、管理薬剤師さんなど各店舗のキーとなる方にお伝えするという方法もあります。
ご説明する内容については、事前に買手様と打ち合わせて、話す内容を決めます。
改めてお相手様の人事の方などから個別の面談などを行うことになりますが、その際に社長と買手様とで話していることに齟齬があると無用な不安をあおってしまうからです。
Q2.
では処方元の先生への挨拶はいつ、どうやって行うのですか?
A2.
まずは、社長からご一報いただくことになりますが、買手様と打ち合わせた日時で行っていただきます。
通常は最終契約締結後~譲渡完了の間に行うことが多いですが、前後する場合もあります。
先生のパーソナリティによってご報告の仕方はさまざまですが、譲渡後の薬局の運営を気にされる先生がほとんどです。
ですから、従業員は変わらない、私(社長)も残る、ということをお伝え頂いたり、今より良くなる点をお話いただくと良いでしょう。
先生方も薬局のM&Aが盛んだとご存じであることも多く
「薬局の業務が滞らず、患者さんに迷惑がかかることがなければ」とご承諾いただけるケースが大半です。
もし、しぶられてしまった場合などは、一旦退出しご説明の方法を買手様と打ち合わせましょう。
Q3.
借主の名義が変わらなくても大家さんへ報告する必要あるの?
A3.
変わらない場合でも、処方元や従業員さんへのご挨拶完了後に一報いれていただく方が良いでしょう。
社長が連帯保証人などになっている場合は、変更などの手続きも必要になります。
Q5.
卸などの取引先にはいつ言うものなのでしょうか?
A5.
基本的に処方元・従業員・大家の三者への告知完了後になります。お伝えするタイミングは買手様と打ち合わせた上確定します。
Q6.
譲渡完了までの間、経費を使ってお客さんとの会食は行っても良い?
A6.
問題はありませんが、良識の範囲内でお願いいたします。
一応、買手様には会食を行う旨をお伝えしておいた方が良いでしょう。
定期的に食事をされている重要なお取引先などであれば、その引継ぎも重要になってきます。
また、もし譲渡の件をご報告する場合には、売買金額や交渉の経緯などは機密情報となっていますので、買手様の許可なくお伝えするべきではないのでご注意ください。
Q7.
分包機の調子が悪いという連絡がはいったがどうすれば良い?
A7.
業務が滞ってしまってはいけませんので、どの機器を購入するか、あるいは修理で間に合うのかなどを買手様と協議の上、対処するようにしましょう。
結論として買手との打ち合わせが重要
上にあげたような関係各所へのご報告は、クリアしなければ譲渡成立とならないため非常に重要です。
よくよく買手と打ち合わせをした上で臨む必要があります。
ただ、買手企業がM&Aの経験豊富であればエスコートもしてもらえますが、
M&Aの経験のない企業の場合は、手探りで進めなければなりません。
そんな時に私たちのアドバイスが活きるでしょう。
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