日々、薬局の経営者様とお話させていただくなかで、後継者教育について話題に上がることも少なくありません。親心としては御子息に継承して欲しいという心情が強く働くでしょう。しかし、親族内で事業承継を行う場合には、メリットだけではなく、デメリットがあることも忘れてはいけません。
親族内承継のリスクはないのか
親族内での薬局の事業承継を行う場合のメリット・デメリットを整理すると下記のようになります。
下記のように親族内承継はメリットだけではなく、デメリットもある点は十分に押さえておきたいポイントです。
メリット
- 早期に経営者としての教育を行うことができ、教育の時間に余裕がある
- 従業員のほか、取引先や金融機関に対して理解を得られる可能性が高い
- 相続開始前に後継者設定を行いやすく、相続税対策の準備ができる
- 個人財産を相続させることができるため、財産整理(生前贈与)を前もってできる
デメリット
- 後継者候補に経営者としての継続力があるかどうかの判定が困難
- 後継者候補に事業を継ぐ意思がない場合がある
- 事業の引継ぎがスムーズに進まない可能性もある
- 個人保証なども引き継ぐこともあり、経営リスクも引き継ぐことになる。
親族内承継で起こりがちな事項
親族への承継を検討していたとしても、多くのケースにおいて「まだ先のことだから」と後継者候補の方との話し合いが行えていないケースや、引き継ぎ計画を考えられていないというのが市場全体の状況です。
事業を引き継ぐということは経営理念も同時に引き継ぐことになります。
従業員の方々は経営理念に共感している方も多くいらっしゃいますので、親族間の想いだけではなく、会社としての想いをしっかり共感し引き継げるかも重要なポイントです。
後継者の方の適性を見極めるることによって、引き継ぎ方を考えることにもなりますので、承継準備をはじめる際はまず、CBコンサルティングへご相談下さい。
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