今回は、医療介護福祉業界における、求人倍率推移からお話いたします。
医師や薬剤師の新規求人倍率や有効求人倍率の推移が、
ここ20年でどのような動きをしているのかご存じでしょうか。
医師・歯科医師・獣医師・薬剤師の有効求人倍率の推移
まずはこちらのグラフをご覧ください。
(厚生労働省一般職業紹介状況より ※2021年度は1~10月の数値)
医師・歯科医師・獣医師・薬剤師という4つの職種をまとめた統計ですが、
新規求人倍率・有効求人倍率共に2013年をピークとして
現在まで下がり続けてきたことが分かりました。
特に薬剤師については、様々な外部環境の変化に影響を受け
今後は需要に対して、供給が上回るだろうと予測されています。
代表的な外部環境の変化としては、
薬学部が新規開設されたことによる新規薬剤師の増加や
テクニシャンの活用、AI化などが挙げられるでしょう。
近年、調剤薬局のあり方が見直されている中で
現場で働く薬剤師への期待役割は大きく変化しており、
且つ「誰でも良いから働いてほしい」という状況ではないのです。
調剤薬局側としてはどのような対応が求められるのか?
業界を問わず、機能する組織の基本要素と言われるものがあります。
「働くヒト」「共通の目的」「仕組み」の3つです。
「働くヒト」 … 心身ともに良い状態のヒトを採用・育成すること
「共通の目的」 … 経営理念や戦略計画を形にして掲げること
「仕組み」 … 人事制度全般、業務ルールなどが仕組み化し、正しく運用されること
「誰でも良いから働いてほしい」の反対は、欲しい人材が明確であり、
期待する役割や目指す方向性があるということです。
そのために、上記3つの要素を改めて考える必要があります。
従来の人材不足から抜け出し、
今後は人材資源の活用に取り組んでみましょう。
次回のコラムでは、人材資源の活用について具体的な施策をご紹介できればと思います。