現場薬剤師が感じるかかりつけ薬剤師の負担
「社長、私はかかりつけ薬剤師なんてやりたくありません。今まで通りで何が悪いのですか?」
「管理薬剤師だから、かかりつけ薬剤師を取らないといけないのは納得できない」
「薬剤師が一人しかいない薬局なのに、かかりつけ薬剤師って・・・」
現場と薬剤師と、行政が進めるかかりつけ薬剤師には大きな溝があるようです。
かかりつけ薬剤師制度が始まって(2016年4月)3年が経ちましたが、
現場の薬剤師からは不満の声も出てきております。
「かかりつけ薬剤師についてノルマはありますか?」
転職の際にこのような質問をする薬剤師さんもいらっしゃるそうです。
特定の薬剤師のみが、特定の患者の対応をするというこの制度は、
現場の薬剤師からすれば大きな負担です。
重複投与や残薬の確認、セルフメディケーションの相談、
24時間対応(休日を含む)などより深く患者に係っていくわけですが
患者との距離が近くなりすぎることも薬剤師の精神的な負担になります。
「医療人ならば、それくらいは当然だ」という意見もありますが、
24時間対応は精神的なプレッシャーが大きいのも事実です。
日中は薬局で通常業務を行い、
夜間には緊急対応できる状態を整えるという難しさ。
距離が近づくことで生じる人間関係の複雑さ。
「出来る事ならやりたくない」と考える薬剤師が出てくるのも仕方の無いことでしょう。
情報共有が出来ていれば、かかりつけ薬局で良いのではないか?
「かかりつけ薬局を作りましょう」これにはメリットが、
服用歴の一元管理に効果を発揮します。
情報はレセコンに集約されており、薬剤師ならば誰でもアプローチが出来ます。
ミーティング等でフォローが必要な患者の情報を改めて薬局内で共有することで、
薬局チームとして対応することもできるでしょう。
かかりつけ薬局として、薬剤師メンバーの知識を活用できる方が患者にもメリットがあります。かかりつけ薬剤師の際に生じる負担部分の軽減にも繋がるはずです。
経営上のメリット・デメリット
メリットは、かかりつけ薬剤師指導料(73点)と
地域支援体制加算(35点)の算定要件を満たせること。
デメリットは、かかりつけ薬剤師の要件を満たす薬剤師が少ないこと。
その退職した際には、やり直す必要があること。
結論
かかりつけ薬剤師よりも、かかりつけ薬局としての体制に加算をつけるべきである。
それが現場薬剤師、経営者からの視点からみても合理的で経済的であると考えます。
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